ぴあ特別会員による映画レポート

●2021年4月

齋藤睦さん
「シン・ヱヴァンゲリヲン劇場版:||」3月30日 T・ジョイ蘇我にて鑑賞
　「シン・ヱヴァンゲリヲン劇場版:||」が3月8日に公開されました。『エヴァンゲリオン』は、TVシリーズから「THE END OF EVANGELION 新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air／まごころを､君に」(97)などの劇場版を経てシリーズとなり、本作はその完結編です。
　みんながずっと待ち望んでいたこの作品を観ることが出来て本当に嬉しいです。思い返すとアニメ版の終わり方や新劇場版の『:Q』での予想外の始まり方には、初めて観たとき驚きを超えて少し困惑するようなこともありましたが、そのようなアニメは他に観たことがなく想像出来ない展開にワクワクでした。
　本作も2019年に公開された冒頭部分「シン・エヴァンゲリオン劇場版 AVANT 1」から始まっていく完結編たるスケールの大きさに加え、全てのエヴァンゲリオンへのありがとうとさようならの詰まった作品だったと思います。一度観ただけではまだ分からないことも多いですが、面白かったからこそ色々考察したりサイトで調べたりもして少しわかったような気がします。そしてまた何度も観直すと思います。それくらいシリーズは完結してもまだ自分たちの中で続いていきそうな作品です。
　面白そうな映画がどんどん公開されていく楽しみをみなさんと共有していけたら嬉しいです。1年間よろしくお願いします。
佐々木悠衣さん
ぴあ特別会員になって
　ぴあ特別会員に選ばれたとご連絡をいただいたときは、本当に信じられなくて、何度も何度もメールを読み返しました。そして、行動しないと何事も始まらないものなのだということを改めて実感しました。自分なんかに務まるだろうか…と不安な気持ちでいっぱいですが、いただいたご縁に心から感謝し、1年間精一杯務めて参ります。
　2021年3月に行われた第44回日本アカデミー賞で最優秀主演女優賞を受賞された長澤まさみさんのスピーチをテレビで拝見し、自然と涙がこぼれました。ブロンズ像の‟重み“や、作品作りに対する想いがひしひしと伝わってきたと同時に、女優という仕事をこれまで続けてきてくださったことへの感謝の気持ちが溢れてきました。
　長澤さんは、私の青春時代には欠かせない方です。ジャンルを問わずいつも何かにご出演されていて、まさに“憧れ”そのもので、何かを頑張ろうと思ったときや元気がないときはいつもパワーを貰い、出演されている作品を観てたくさんの感動をいただきました。
　そんな大好きで憧れの方が司会をされる第45回の授賞式が今からとても楽しみです。有意義な1年を過ごして、少しでも成長した自分で来年の授賞式に参加させていただきたいと思います。
神月淳さん
「ノマドランド」3月30日 横浜ブルク13にて鑑賞
　定住しない生き方…このコロナ禍において、移住等を検討、実施している人も増えている昨今。自身も地方移住検討中の一人という事もあり、タイトルに惹き寄せられて鑑賞した作品。
　何かと便利な都会に生まれた人は、住み慣れた地域を離れるのに抵抗があったり、かなりの勇気が必要だったりしますが、どこか冒険心や本当の自由への憧れを秘めている人間は、日常的な義務や責任から解放された時など、ふとしたきっかけであてのない完全自己責任の旅にも出られるのかも知れないなと、しみじみ思わせられた作品でした。
　何をもって自由なのか？この作品に登場する『ノマド』たちにも各々人生の背景があり、各々自由の定義を持っている。同士間でも、表面上だけではない心の繋がりや、一期一会の人間関係、他人とのつきあい方や距離感、生きるために必要な物（人間）を明確に判断する事の是非など…普通の生活の中では忘れがちな大切な事が描かれていたように思います。
　テンポ感の難しい作品ではありますが、要所がしっかり押さえられていて、退屈せずに最後まで集中して観られる映画でした。