川澄典子さん(女性/38歳) 「アンフェア the end」 9月5日 109シネマズ ムービルにて |
「アンフェア the end」は私にとって初めての「アンフェア」になった。実はこれまでドラマ、映画ともに「アンフェア」シリーズを観るチャンスに恵まれなかった。シリーズ物の続編、しかも完結編となると流れについていけるかどうか、満足感を味わうことが出来るかどうか心配ではあった。それでも今作までの全作品を観てきた友人の強い勧めにより、公開初日の9月5日共に劇場を訪れた。 最初に、ある登場人物のセリフに納得するべく、女優 篠原涼子の美しさに目を奪われた。文句の言いようのない圧巻の美しさ。その仕草やセリフ回しからも目が離せなくなる。彼女の内面から零れ落ちてくる美しさ、いくら隠しても隠しきれない美しさは、見どころの一つである。 この作品の最大の面白さは、何と言っても心地よいストーリー展開の中、「一体この中の誰が味方なのか、敵であるのか」と感じながら鑑賞出来ることである。俳優 阿部サダヲ、加藤雅也、吉田鋼太郎、AKIRA、永山綾斗の迫真の演技を筆頭に登場人物全員を疑いたくなるような出演者達の奥の深い演技は見事であった。思わず目を背けたいシーンもあれば、クスッと笑ってしまうシーンもあり、そのような中でも「一体この中の誰が」という疑心暗鬼の気持ちは最後まで一瞬足りとも衰えることはなかった。 「アンフェア」という言葉の意味を鑑賞中も観終わった今も考え続けている。生きていると「フェア」であることの難しさや「アンフェア」であると感じ、声を殺して泣くこともある。だが、「アンフェア」な事に立ち向かって行きたい気持ちと「フェア」なこと「アンフェア」なことの意味を探求し続けながら生きて行きたいと思わせてくれた今作品に感謝している。 今まで私が「アンフェア」を観なかったのは、よくある刑事ドラマを想像していたからかもしれない。だが「アンフェア」はただの刑事ドラマではなかった。人に「正義とは何か」「公正とは何か」を考える機会をも与えてくれる作品である。 「アンフェア」に関して何も知らない私がこれだけ惹き込まれ、最後の一秒まで楽しむことが出来た作品。前作品鑑賞後に劇場に足を運ぶ方々が感じるであろう喜怒哀楽は計り知れないが、私のように初「アンフェア」になる方々にも是非劇場に足を運んで頂きたい気持ちでいっぱいである。 |
美菜さん(女性/40代) 「Dear ダニー 君へのうた」 9月7日 角川シネマ有楽町にて |
ジョン・レノンが新人のミュージシャンに充てて書いた手紙が、数十年経って本人の元へ届いたというエピソードから生まれた物語。 大スターでライブチケットは完売、裕福な暮らしをしているダニー。はたから見ると成功と幸せを手に入れているように見える彼だけど薬やアルコールが手放せなくて空っぽな感じがする。ジョン・レノンからの手紙が40年ぶりに届くことで富や名声手に入れることを怖れていた昔の自分や今までに自分が切り捨ててきてしまったいろいろなことを思い出す。 そこから始まるダニーの物語。ダニーが典型的なロックスターで破天荒でどうしようもない男かと思いきや、知るにつれて、または彼が変わるにつれて魅力的な男に見えてくる。そこは‘アル・パチーノが演じていたから’もあるのだろうと思ったけれども、どんどんダニーに惹きつけられ、彼のことを見ていたいと思うようになっていった。ダニーが自分の人生を振り返り、いろんな人と接していく場面を通して、幸せってなんだろうなと考えた。 手紙が届くことで変わろうとするダニーを見ながら、変わることに年齢は関係ないだろうなと勇気づけられたりもした。とても温かく、そして力づけられる、どちらかというと若い人より大人が観て感じることが多い映画なんじゃないかと思った。 全篇に流れるジョン・レノンの音楽はもちろんいいんだけれどそれだけじゃなくて、ダニーの曲ということでオリジナルで作られた曲も好きだった。昨日観終わって、一日たった今でも映画のことを思い出して、ふんわり優しく楽しい映画だったと思っている。 |
坂本彩さん(女性/20代) 「ミニオンズ」 8月25日 TOHOシネマズ新宿にて |
黄色くて丸っこくて可愛いミニオンズ!シリーズ第1作目「怪盗グルーの月泥棒」(10)、2作目「怪盗グルーのミニオン危機一髪」(13)でグルーの手下として甲斐甲斐しく働いていたミニオンズ。ただ、彼らが一体いつ、どこから、どのようにしてやって来たのかは、これまでは明かされないままだった。それが今回、この三作目でようやく知ることができる。 地球上に存在する黄色い単細胞の生命体だったミニオンズは、長い時間をかけて進化していきながら、その時代の『最強最悪のボスに仕えること』を生き甲斐として生きてきた。予告篇にもあるように、Tレックスやドラキュラ、ナポレオンなど様々なボスを探しては仕えてを繰り返すミニオンズだが、一番の悩みは仕えたボスを誤って死なせてしまうこと。そして仕えるボスを失い、生きる気力を失ったミニオンズがボス探しのために旅にでる…。この旅のために立ち上がったのがケビン、そして彼に同行することとなったスチュアートとボブ。この3人(?)が繰り広げるドタバタな旅がとてもエネルギーに溢れ、そしてとっても可愛くて、映画が終わる頃にはみんながミニオンズのファンになっている。 まず、映画が始まり、UNIVERSALのロゴに合わせてパパパパー♪と歌うミニオンズの声が聞こえた時、劇場が笑いに包まれ、一気にミニオンズの世界に引き込まれた。そして、終始ミニオンズは『最強最悪のボスに仕える』ためにどんなことでもして、本気で頑張る。その真っ直ぐでおバカな姿がとても愛らしくて格好良く、ずっと彼らを見ていたいと思わせてくれる作品になっている。また何といっても、ミニオンズは「あー」「うー」といったような彼ら独自の言語を話す。何を言っているかは理解できないが、その豊かな表情と動作で何を言おうとしているのかがなんとなく観客にも伝わってくる。ミニオンズの魅力を生み出している根本の要因は、そこにあると思うのだ。ミニオンズの存在は、私たちの想像力によってある程度補われる部分があるのではないか。 そして、今回の映画の舞台は1960年代。ドアーズ、ローリング・ストーンズ、ビートルズ、ザ・フーなどその時代を代表するアーティストの名曲も劇中に盛り込まれている。猪突猛進なミニオンズとロックな音楽の相性はとても良い。1960年代に辿りつくまでの道のりにも、その時代にぴったりの音楽が用意されている。 世代も性別も関係なく、全員がハッピーに楽しく観ることができる、これぞエンターテインメント!な映画だった。 |