レビュー一覧
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なおとさん(男性/30代) 「劇場版ポケットモンスター キミにきめた!」7月18日 新宿ピカデリーにて |
「ポケモン映画」を第1作から全て、そしてTVアニメも観ていますので、20周年記念作品の「ポケットモンスター キミにきめた!」を楽しみにしていました。全体的なデザインや映像は、とてもきれいで観やすかったです。サトシとピカチュウが出会うところからスタートするのですが、最初はピカチュウがサトシの言うことを聞かなくてどうなるかと思いましたが、サトシの優しい想いや最後まであきらめない姿をたくましく思いました。 伝説のポケモンのホウオウが落とした虹色の羽根をサトシが手に入れた時、勇者に認められるチャンスを与えられ、サトシに勇気がわいた様子がわかりました。サトシがピカチュウに「ピカチュウなんか…」と言ってしまった時に、虹色の羽根が黒くなったのですが、回想シーン(朝起きから学校に行くまで)でわかるように、昔のことを思い出し、ピカチュウと再び心が一つになり、羽根が虹色に戻っていって良かったです。 サトシのバタフリーが、オニドリルに襲われた時、最後まで戦いぬいて正義の心でやり遂げたあと、バタフリーたちがサトシとお別れをするシーンは泣けました。僕はアニメで放送されたシーンを思い出しました。僕が観て嬉しかったのは、今まで幻のポケモンと戦わなかったピカチュウがマーシャドーと1対1のバトルであきらめないで最後まで全力で戦うシーンがあったことです。サトシがピンチをむかえた時、ピカチュウが怒りの電撃でポケモン達をやっつけて正気に戻したのはサトシを大切にする想いが伝わってきました。必見なのは今まで鳴き声だったピカチュウに変化があったことです。感動しました。 後半ホウオウが現れた時のピカチュウとホウオウとのバトルは、とてもカッコ良かったです。シーンが短かったので、もう少し長くても良かったのではと思いました。ピカチュウが幻のポケモン、伝説のポケモンとそれぞれ戦っていたシーンが楽しかったです。アニメ第1話をベースにした、懐かしく幅広い世代が楽しめるポケモン映画です。 |
石田桃子さん(女性/10代) 「君の膵臓をたべたい」8月2日 新宿ピカデリーにて |
今話題になっている「君の膵臓をたべたい」を観に行きました。原作は、とても泣けると評判の住野よるさんのデビュー作です。原作を読んだことがなかった私は、この映画のタイトルがどういう意味なのか分かりませんでした。根暗で友達も作らず、常に一人の世界を作り上げ、他人を干渉しない北村匠海さん演じる【僕】と、クラスの人気者で明るい性格だが、膵臓を患って余命1年の同級生の女の子、浜辺美波さん演じる【山内桜良】が、友達でもなく恋人でもない「仲良し」として日々を過ごしていく様子を、学生時代と12年後の現在という時間軸を織り交ぜながら綴っていく青春ストーリー。 死を宣告されたから人生のピリオドがいつなのかは決まっているのではなく、人はいつ死ぬかわからない。今日を健康に生きている人でも、明日何があるかわからない。どの人も一日の価値は同じで、命の重さは一緒だという事を感じました。映画を観る前は、明日何があるかわからないから今を精一杯に生きる事は凄く難しいし、このことを考えながら、日々の生活を送るというのは、至難の業だと思っていました。でもこの映画を観終わった時に、今日を精一杯生きようと思うことは、本当に大事なことなんだと心に染みました。私も一日一日をもっと有意義に過ごそうと思いました。 そして、台詞のひとつひとつが文学的で、今を生きることの素晴らしさを感じることができました。また、映像の撮り方も柔らかくて、映画の雰囲気に合っており、すんなり物語に入ることができました。 映画のラストではこの映画のタイトル「君の膵臓をたべたい」に涙し、住野よるさんの原作の小説も読んでみたくなりました。この作品は「生きる」という事について、とても考えさせられた素敵な映画でした。 |