石原良純「凶弾」
父に石原慎太郎、叔父に石原裕次郎を持つ血筋のよさ、そして精悍な上に甘味のあるそのマスクで、大型新人スターの誕生を予感させる。シージャック事件を素材にした「凶弾」の犯人役で鮮烈のデビュー。破滅へ突っ走る青春を演じた。「将来、俳優になるかどうかはわからない」そうだが、熱い期待に答えてほしいものだ。(神奈川県出身)
尾美としのり「転校生」
女性的な男の人は大嫌いで、女の子の役をやると決まった時には、まるで自信がなかったという「転校生」だが、その言葉とは裏腹に、細かな仕種にも抜群の女らしさを表現して、共演の小林聡美に自分よりも女らしいと思わせた程だった。演技力の備わった若手の成長株として、今後の活躍を大いに期待したい。(東京都出身)
平田満「蒲田行進曲」
「蒲田行進曲」のヤス役で、決定的にそのユニークな個性を日本中に知らしめた。つかこうへい劇団には学生時代から出入し、「戦争で死ねなかったお父さんのために」など、幾つもの舞台に立ち、その個性に輝きをかけてきた。最近は、TVドラマ、CMと大活躍が続いている。大いなる可能性を秘めた演技派登場だ。(愛知県出身)
小林聡美「転校生」
ある日、男の子と女の子の体が入れ替わってしまった、というユニークな「転校生」で女の子の体になってしまった男の子を演じた。苦心した役づくりの成果が、共演の尾美としのりとの絶妙のコンビネーションを生んで、見事だった。芸能界デビューは「3年B組金八先生」の初代レギュラー。これからが楽しみだ。(東京都出身)
田中美佐子「ダイヤモンドは傷つかない」
「ダイヤモンドは傷つかない」のヒロイン女子大生弓子で映画初出演。妻も愛人もある中年教師を愛してしまうという役どころで、揺れ動く若い心を好演した。真摯さが伝わってくるようなまなざしが美しい。藤田敏八監督の指導のもと、飾り気のない演技で印象深い。TVでも活躍している。(鳥取県出身)
美保純「ピンクのカーテンシリーズ」
「ピンクのカーテン」シリーズなどの、あっけらかんとした脱ぎっぷりで、若者に絶大なる支持を集めている。その現代的な明るさで、昨年は、ドラマにバラエティー番組にとテレビでも大活躍。茶の間の人気をも獲得し、タレントとしても注目を浴びている。これからも、その健康的な裸身で、楽しませてほしいものだ。(静岡県出身)