佐藤浩市「青春の門」
五木寛之のライフワークともいうべきベストセラー小説「青春の門」の東映映画化作品で、主人公の伊吹信介役で彗星のようにデビュ-した大型新人。名優三國連太郎の長男とあって、素質も度胸も充分だが、本人は“親の七光り”といわれるのを嫌い、俺は俺の精神でがんばるそうだ。今「青春の門」第2弾が公開中だ。(東京都出身)
真田広之「魔界転生」「吼えろ鉄拳」「冒険者カミカゼ」
千葉真一の秘蔵っ子として育てられて、今や若きアクションヒーローとしてギャルの人気を集めている。「百地三太夫」で初主演を果たし、「魔界転生」「吼えろ鉄拳」「冒険者カミカゼ」と続き、1982年新春には「燃える勇者」主演とノッテいる。2l才の若さに無限の可能性を秘めているがアクションに演技力が加われば鬼に鉄棒だ。(東京都出身)
中井貴一「連合艦隊」
東宝の戦争大作「連合艦隊」でデビューし、ひときわフレッシュさを感じさせる新人だ。昭和39年夏、交通事故死した往年の二枚目スタ-、佐田啓二の忘れがたみとしての血筋のよさと、親ゆずりの端正な顔立ちが将来を楽しみにさせる。海軍特攻隊員に扮したりりしさが印象的だった。尚、姉の貴惠も人気女優で同作で共演している。(東京都出身)
石田えり「遠雷」
もともとは歌手志望だったが、4 年程前に「翼は心につけて」という映画に主演。今回「遠雷」で演技者として本格デビューを飾った期待の新人。大胆なヌードシーンや、永島敏行を相手に思いきったベッドシーンも演じたが、明るくおおらかな存在感が健康的な魅力となってスクリーンにはじけ飛んだ。1982年がとても楽しみだ。(熊本県出身)
かとうかずこ「なんとなくクリスタル」
学生時代、つかこうへい劇団の公演を友人と見に行き、「サロメ」に抜擢されたラッキ-ガール。タバコのCMで一躍脚光を浴び、「なんとなくクリスタル」で映画初登場。流行語にもなったクリスタル族のシティギャルを演じて、瑞々しい演技を見せてくれた。クールな都会派として成長株だ。(愛知県出身)
田中裕子「ええじゃないか」「北斎漫画」
早大の演劇部を卒業して、文学座の研究生になった秋にN H K「マー姉ちゃん」に合格し、一躍茶の間の人気者になったが、映画「ええじゃないか」「北斎漫画」などでは思いきりのいい演技で注目を浴びた。演じて楽しかったという感情を大切にしたいという彼女、「北斎漫画」のお栄の役はその点とても面白かったそうだ。(大阪府出身)