内村光良「七人のおたく」
「七人のおたく」で初めて役者に挑戦したお笑いコンビ、ウッチャンナンチャンのひとり。将来の夢は映画監督になることという内村は、コント活動と並行して自ら劇団、SHA・LA・LAを率いて活動中。そこでは脚本・演出も手掛け、才能の豊かなところを見せている。念願の映画界進出を果たした二人には、映画界での今後の活躍が一層期待される。(熊本県出身)
大森嘉之「悪友<ごろつき>」「青春デンデケデケデケ」「墨東綺譚」
1984年に「瀬戸内少年野球団」のバラケツ役でデビューし、海に向かって『かえり船』を歌っていた坊主頭の少年が、今年は「墨東綺譚」「青春デンデケデケデケ」「悪友〈ごろつき〉」と話題作に次々と出演、大きく成長した姿を見せた。ユニークなキャラクターと元気一杯の演技は観る者に強い印象を残し、新しい個性派俳優の誕生を予感させる。(京都府出身)
豊川悦司「課長 島 耕作」「きらきらひかる」
「きらきらひかる」で同性愛者という難しい役に挑戦して注目を集め、「課長 島耕作」では持ち前のクールな表情を生かした演技でエリートサラリーマンを好演。様々な可能性を見せた1992年だった。劇団3○○の出身で、舞台、テレビ、CMにと活躍の幅を広げてきた。186cmという長身を生かしたスケール感のある役者への成長が期待される。(大阪府出身)
永澤俊矢「豪姫」
185センチの長身を生かしてトップモデルとして東京・パリ・ミラノのファッションショーやファッション誌で活躍していた。その姿が勅使河原監督の目にとまり、「豪姫」スクリーンデビューを飾った異色の新人。豪姫の恋人役といういきなりの大役にも物怖じせず、度胸のよいところを見せた。モデル業と同様に俳優業でもトップを目指せる逸材だ。(大阪府出身)
南原清隆「七人のおたく」
ウッチャンナンチャンの相棒、内村とは横浜放送映画専門学校(現日本映画学校)の在学中に出会ったというエピソードが示す通り、もともと映画の世界を目指して勉強していた。初めて主演した「七人のおたく」では長年の映画への情熱をぶつけるかのように迷彩服に身を包むミリタリーおたくを熱演。俳優としての可能性を感じさせた。(香川県出身)
林泰文「シーズン・オフ」「青春デンデケデケデケ」
数々のテレビドラマに出演後「野ゆき山ゆき海べゆき」でスクリーンデビュー。「漂流教室」「北京的西瓜」「ふたり」と主に大林宣彦監督作品に出演し、その確かな演技力は早くから注目され、将来を属望されていた。今回主演した「青春デンデケデケデケ」では多感な10代の少年の情熱や青春を伸びやかに演じ、若手演技派の代表としての評価を決定的にした。(東京都出身)
保坂尚輝「PATIO」
若い女性のアイドル的存在としてドラマやCMを中心にブラウン管ではすでにおなじみの存在だったが、今回テレビと映画のメディアミックスとして注目された企画「PATIO」で本格的なスクリーンデビュー。事件の鍵を握るキー・マン役を演じた。笑顔の合間にみせる陰のある表情が人気の秘密。今後は映画にも活躍の場を広げることを期待されている。(静岡県出身)
奥山佳恵「喜多郎の十五少女漂流記」
3万人を超える応募者の中から選ばれて「喜多郎の十五少女漂流記」の主演デビューを果たしたラッキーガール。厳しい自然の中で撮影された映画では15人の少女のリーダー役を熱演。素顔を生かした明るく元気なキャラクターは、従来の女優像にはまりきらないスケールの大きさも感じさせ、将来が楽しみな存在である。(東京都出身)
久我陽子「寝盗られ宗介」
歌手としてデビューした後、正統派アイドルとしてドラマやCM、ラジオを中心に活躍してきたが、初めての映画「寝盗られ宗介」でマドンナ役に抜擢された。つか喜劇ならではのにぎやかな画面にあって、さわやかな笑顔が一服の清涼剤としてひときわ輝いた。確かな演技力と表現力で正統派美人女優としての成長が大いに期待される。(東京都出身)
コスモス(今村恵子・大沢さやか)「ゴジラVSモスラ」
(今村 恵子)三万七千人の中から第三回東宝シンデレラに選ばれた期待の新星。ザ・ピーナッツ、ペア・バンビに続く三代目“小美人”としてキュートな魅力をふりまいた。
(大沢 さやか) 東宝シンデレラコンテストでは審査員特別賞を受賞。「ゴジラVSモスラ」では特撮の難しい撮影にも挑戦した。(静岡県出身)(東京都出身)
墨田ユキ「墨東綺譚」
「墨東綺譚」で永井荷風の理想の女、お雪に扮し、デビュー作とは思えない大胆演技で数々の新人賞を総嘗めにした若手実力派。この作品が本格的な映画デビューで、この芸名は新藤兼人監督から贈られたもの。匂い立つような大人の女の色気を持ちながら、少女のように清楚な美しさもあわせ持つ不思議な個性は、今後も注目を集めそうだ。(北海道出身)
中江有里「奇跡の山-さよなら、名犬平治-」
六千人あまりの応募者の中から「奇跡の山-さよなら、名犬平治-」のヒロインに選ばれた。初主演となった役どころは失語症の少女という難役。動物や自然が相手の撮影も厳しいものだったが、持ち前の明るさと根性で意欲的に挑戦する姿は高く評価された。CMやドラマ、グラビアでもすっかりおなじみのさわやかな笑顔は好感度もナンバーワンだ。(大阪府出身)