忽那汐里「許されざる者」「つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語」
【受賞コメント】
一日一日、本当に地道に妥協することなく作品を作ることができて、そういう環境がいただけたことにまずすごく感謝しています。この先も作品が本当に多くの方に見ていただけることを祈っています。
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06年、第11回全日本国民的美少女コンテストで審査員特別賞を受賞し、07年に女優デビュー。その後、数々の映画や『家政婦のミタ』(11、NTV)などの人気ドラマに出演し、着実にキャリアを重ねる。「許されざる者」では、顔と心に傷を持つ酒場の女郎役をオーディションで獲得。役が抱える悲しみと痛みを、渾身の演技で見せた。一方、「つやのよる~」では、愛とは何かについて悩む女子大生役。父親に対し、複雑な思いを抱き続ける娘の心情を丁寧に表現した。
黒木華「舟を編む」「草原の椅子」
【受賞コメント】
このような賞をいただけたのも「舟を編む」とか「草原の椅子」などで本当にいい出会いをさせていただいたからだと心から思っています。この賞を糧にこれからも一生懸命頑張ろうと思います。
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10年、NODA・MAP番外公演『表に出ろいっ!』ヒロインオーディションに合格しデビュー。「舟を編む」では辞書作りに魅了され成長していく新人編集者役、「草原の椅子」では、親に虐待を受けた子供を上司から預かる女子大生役を瑞々しく演じ、鮮烈な印象を残した。日刊スポーツ映画大賞、ヨコハマ映画祭、ブルーリボン賞の新人賞、およびキネマ旬報新人女優賞などを受賞。また「小さいおうち」(14)では第64回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(最優秀女優賞)を受賞。
壇蜜「甘い鞭」
【受賞コメント】
賞というものはどんなに自分が切望していても必ずしも獲れるものではないものの一つだと思っています。そういうものを手にしたときに、まず最初に思うことは光栄だと思う気持ち、喜ばしいと思う気持ち、そしておごらずに粛々とやろうという気持ちです。支えて下さった方々に襟を正して心から感謝いたします。
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29歳で雑誌グラビアデビュー後、瞬く間に注目を集め人気グラビアアイドルとして活躍する。12年「私の奴隷になりなさい」で女優デビュー。2作目の主演作となった「甘い鞭」では、高校生の頃の壮絶な体験のトラウマを抱えながら生き、昼は不妊治療専門医、夜はSMクラブのM嬢として働くヒロインを熱演。二つの顔を持つ、精神的にも肉体的にも過酷な役柄を、体にあざを作りながら全身全霊を捧げて演じ切り、観る者を圧倒した。
濱田ここね「おしん」
【受賞コメント】
本当にこの賞を獲れて感謝でいっぱいです。この賞を獲れたのは皆さんのおかげです。これからもっともっとかんばっていきたいです。それでみなさんに恩返ししたいと思います。(おしんの口調で)これからもよろしくお願いするっす。
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83年に放送され、一大ブームを巻き起こしたNHK連続テレビ小説『おしん』。その映画版の主人公として、約2500人の応募者の中から抜擢され本格的デビューを飾る。約1ヶ月半にわたる山形県での撮影に親元を離れて参加。奉公先でさまざまな苦労をしながらも、明るくたくましくひたむきに生きるおしんの姿を健気にまっすぐに演じ、観客の涙を誘った。山路ふみ子賞新人女優賞、毎日映画コンクール新人賞などを受賞している。
綾野剛「横道世之介」「夏の終り」
【受賞コメント】
こんな華やかな場所は自分に場違いなような気もしていますが「横道世之介」という作品や「夏の終り」がこういう形で愛されたんだなと思うと大変光栄に思っております。
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03年俳優デビュー。アクション作品から、ナイーブな役柄までこなす幅広い演技力で、映画・テレビドラマ・舞台でめざましい活躍を見せている。吉田修一の小説を映画化した「横道世之介」では主人公・世之介の同級生で、男性にしか興味のない青年役。二人の間のほのぼのした空気感が作品を盛り立てた。一方「夏の終り」ではヒロインとその不倫相手との三角関係に苦しむ年下の男の心情を繊細に演じ、観客を魅了した。エランドール新人賞を受賞。
菅田将暉「共喰い」
【受賞コメント】
今回「共喰い」という作品でこの賞を受賞できたことが本当に嬉しいです。撮影のときに「これで菅田くんが新人賞を獲ったらいいね」なんて話が出ていたので、その言霊が実現したことがすごく嬉しいです。この「共喰い」という作品を代表して、この賞をいただきたいと思います。
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第21回“ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト”のファイナリストとなったのを機に芸能界入り。09年『仮面ライダーW』(ANB)でデビュー。以降、映画・テレビドラマ・舞台で活躍を続ける。芥川賞受賞の同名小説を、青山真治監督が映画化し高い評価を受けた「共喰い」では、オーディションで獲得した主人公役を熱演。暴力的な性癖を持つ父と同じ血を受け継いでしまった青年の苦悩と葛藤を、生々しく情熱的に表現し、強烈な存在感を見せている。
星野源「箱入り息子の恋」「地獄でなぜ悪い」
【受賞コメント】
二作の関係者の皆さんにまず御礼を申し上げます。こういういい意味でものすごく変な役で、こんなとても光栄な場所に来させていただいてとても幸せです。個人的なことではありますが、しばらく病気で休んでしまっていて。闘病をがんばってよかったな、あきらめないでよかったと心から思います。この経験をまた面白い芝居に生かせていけたらと思っております。
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俳優、音楽家、文筆家としてマルチに活動。映画初主演作となった「箱入り息子の恋」では、彼女いない歴35年の内気でマジメな独身男性が、初めての恋をして、自分の殻を破り新たな一面を見せていく姿を全力で体現。一方、トロント映画祭ミッドナイト・マッドネス部門の観客賞を受賞した「地獄でなぜ悪い」では、ヤクザの娘と関わったことから映画製作に巻き込まれる普通の青年を魅力的に演じている。ヨコハマ映画祭新人賞、毎日映画コンクール新人賞などを受賞。
吉岡竜輝「少年H」
【受賞コメント】
この中に立つと、一番皆さんに「誰?」と思われると思うんですけど、この「少年H」に出させていただいたら、今までテレビの向こうとか、雲の上の存在に感じていた方々が、目の前にどんどんどん現れてくるので、すごく不思議な感じだなって思っています。この賞を受賞できたのですごい嬉しいです。
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97年に発表された妹尾河童の自伝的小説の映画化「少年H」で、2000人以上の候補者の中から主人公の妹尾肇役に選ばれ、初の映画出演を果たす。第二次世界大戦の戦前から戦後にかけて、日本を取り巻く状況が刻一刻と変化する中で、様々な体験を経て成長していく少年の姿を生き生きと表現。小学生から中学生までの多感な時期を一人で演じ切り、父親役の水谷豊と共に作品を牽引している。報知映画賞新人賞、およびキネマ旬報新人男優賞も受賞。