安藤政信「Kids Return」
高校卒業と同時に芸能プロダクションに入り、初めてのオーディション『Kids Return』で大抜擢。この作品を通して俳優への決意を固めたという彼は、スクリーンの中で確実に成長。ボクシングを通して変化していったシンジの姿にぴったりと重なる。彼を選んだ北野武監督の期待に十分に応え、各映画祭でも新人賞を総なめにして、デビュー作で一気にスクリーンの世界に飛び出した。(神奈川県出身)
内野聖陽「(ハル)」
1991年、早稲田大学在学中に文学座研究所に入所し、翌年には初舞台をふむ。昨年はNHK朝の連続テレビ小説のレギュラーにも抜擢されるなど、いまや期待の大型新人へと成長してきた。パソコン通信で出会った男女の新しい恋愛を描いた話題作『(ハル)』で、現代の若者の等身大の姿を好演し、映画初出演での受賞となった。これからの演技がますます楽しみな存在である。 (神奈川県出身)
金子賢「Kids Return」
16歳で芸能界に入り、TVドラマにレギュラー出演するなど着実に成長。映画デビューは94年の『イルカに逢える日』。映画出演第3作目の『Kids Return』で、迷いながら自分の道を手探りし、ヤクザの世界に飛び込んで行くマサル役を好演。演技の幅を大きく広げた。スポーツ全般が得意という伸びやかな身体、演技への意欲さを隠さないストレートさ、大きな可能性を感じさせる俳優だ。(東京都出身)
鳥羽潤「僕は勉強ができない」
母親が応募した第1回才能の祭典で、約3万4千人の中からグランプリにえらばれたというラッキーボーイ。山田詠美原作の『ぼくは勉強ができない』で演じた、世間の良識に収まりきれない高校生・秀美役は、本人の天性のキャラクターとも相まって、高い評価を得た。豊かな感性と不思議な個性が同居する、その魅力を映画初主演で最大限に発揮。注目の大型新人の登場だ。(和歌山県出身)
天海祐希「クリスマス黙示録」
宝塚のトップスターから女優に転身して、映画出演第一作目に選んだのが『クリスマス黙示録』。単身アメリカに乗り込み、特命任務を遂行する女刑事というこれまでにない役柄への挑戦、そして全篇英語の台詞という高いハードルをみごとに乗り越え、世界に通用するスケールの大きな女優への第一歩をしるした。舞台、テレビ、映画へと世界を広げ、着実に新たなファン層を獲得している。(東京都出身)
伊藤歩「スワロウテイル」
6歳の頃から雑誌などのモデルとして活躍。93年の『水の旅人侍KIDS』のオーディションで準主役に選ばれて映画デビュー。『スワロウテイル』では、無国籍で不思議な透明感をもつ少女アゲハを演じ、独特の存在感ある演技に加え、初めて挑戦した外国語でのセリフの発音の良さでも周囲を驚かせた。今回は助演女優賞にも輝いた弱冠16歳の彼女にこれからも期待したい。(東京都出身)
草刈民代「Shall we ダンス?」
日本バレエ界の国際的トッププリマとして国内外で活躍中。『Shall we ダンス?』のヒロイン、主人公が憧れる社交ダンスの教師役で映画に初挑戦。閉ざしていた心を開き、ダンスの楽しさを取り戻していく演技が評価され、主演女優賞とのダブル受賞となった。一人の表現者として、映画での経験を今後の活動に生かしたいという。バレエダンサー、女優という枠を軽やかに飛び越えた感がある。(東京都出身)
水野真紀「わが心の銀河鉄道 宮沢賢治物語」
第2回東宝シンデレラコンテストで審査員特別賞を受賞し、89年の『冬物語』でデビュー。以来、テレビドラマやCMでも活躍。可憐な容貌と清楚な印象で、男女を問わず幅広い年代から人気を集めている。『わが心の銀河鉄道宮沢賢治物語』では、賢治に大きな影響を与えた母性豊かな妹・トシ役を熱演し、優秀助演女優賞をダブル受賞。女優としての新たな魅力を開花させた。(東京都出身)